2017年11月13日月曜日

沖ハタは受験生に食わせろ

秋田では、ある魚〇〇の食べ方について、次のような言い伝えがあるのです。「〇〇の焼物、煮物は馬の息がかかれば食える」それと「漁の終わりまで〇〇田楽を食ってはならぬ」。さて、この魚は何でしょうか?
馬の息については、ブルルと馬の鼻から呼気が吐き出される間のように短時間で火も通り、身ばなれも良い魚であることから、漁の終わりまでは、漁で味噌を付けないため、つまり失敗しないための験担ぎとしてなのですが、答えは、そう秋田の代名詞の一つ「ハタハタ」でした。
これは6月のハタハタです。脂がノリノリ
いわゆる冬の沿岸での季節ハタハタとは異次元の味わいです。
そしてこのハタハタは、想像ですが、おそらくは冬場のハタハタを指しての言い伝えではないかと思われるんですね。なぜそう言えるのかといえば、馬の息については、短い間という意味に加えて、温かい真っ白な湯気のような息であるからこそ、調理する際のたとえとしてイメージされたのであって、真っ白に見える時期はやっぱり冬なんですね。それと、漁の終わりですが、秋から冬にかけて沖合で獲れるハタハタを指すとしたら、9月から12月、それに年明けまで入れると5か月間もハタハタ田楽を我慢するには長過ぎる。だとすれば、やっぱり冬なんですね。と言うか、そうでないと困るんです。
つまりですね。わたくしは、新たな言い伝え、それも沖合で獲れるハタハタについて、今この時から広く言い伝えていきたいからなのであります。
さて、これから皆さんは新たな歴史の始まりを目にするわけですが、準備はよろしいですか?
その新たな言い伝えとは、ずばり「沖ハタは受験生に食わすな」であります。
その心は、沖合で獲れるハタハタは脂がのっている。すなわち、ツルツル「滑る」。
したがって、滑ってはいけない「受験生には食わしてはならぬ」のであります。
と言いつつ、ふと考え直しました。
黄金色の仕上がりが「沖ハタ」ならではです!
沖合のハタハタの脂は「滑る」ほどヌラヌラしてはいないのですね。上品な脂の香ばしさとツルリと喉をスルーしていく。つまり、受験を「通る」につながるのではあるまいか。
加えて、文部科学省発行の「日本食品標準成分表」によれば、ハタハタって白身のくせに「血液サラサラ」に効果のあるEPAが多い。それに、ここが重要なのですが「頭に良い」つまり「記憶力を高める」とされるDHAが多いんです。
つまりですね。沖合で獲れるハタハタが持っている脂は、頭を良くして、試験をスルーさせてくれる訳です。「沖ハタは受験生に食わすな」と言ったものの、「沖ハタは受験生に食わせろ」が正解なのですね。
だとすれば、商談を通すのにも「沖合ハタハタ」が一番。つまり「接待には沖ハタ」なる言い伝えも生まれる訳です。いずれにしても、沖合のハタハタは上品な「脂」が楽しめるのは間違いない。