2014年1月31日金曜日

ハタハタ寿司道顛末記

 これまでわたくしは、秋田のハタハタ寿司界のトップに立とうとの大いなる野望を胸に抱き、誰にも負けないオリジナリティーのあふれる究極・至高のレシピを手にすべく、星の数ほどあるレシピのいいとこ取りでのアレンジをしてきた訳です。果たして、そんな無手勝流を毎年のように繰り返し、苦労した割には良い結果が出なかった訳でして、悔い改めたわたくしは、今回、急がば回れ、守破離の精神にのっとり、基本のレシピに忠実にあろうとした訳です。
つまり、ハタハタ寿司界征服の野望などかなぐり捨てて、失敗だけは繰り返してはならぬとの新たな誓いを胸に、まずは、スーパーのレシピの教えをきっちりしっかり忠実に守ろうとした訳です。
 それゆえ、ハタハタはもちろん、その他もろもろの材料、調味料の銘柄までレシピで指定されたものを使い、分量もきっちり計量して漬け込みに臨んだのでありました。つまり、絶対に失敗しないはずだったのであります。
漬け込んで約2週間。樽上げの日。期待と逡巡の一瞬
見栄えはGood! でしたが...
かき混ぜるうちに、ハタハタがとろけていく...
強烈に酸っぱくて、皮は破け、背骨が離れていく...
しかしです。運命のいたずらとはかくあるものか。
成功への道のりを着実に歩んでいた3日目。古い悪友からの宮城県仙台市は国分町への誘いを断り切れずに、全行程一泊二日、2013年国分町への旅に出てしまったのであります。本来ならば、血抜きを終えた切り身状態のハタハタを、その日の晩から翌朝まで12時間、酢に漬け込む日なのでした。しかしです。結局、国分町で猿に退化した一晩を過ごして帰宅した時に、わたくしを待ち迎えていたのは、30時間もの間、強烈な酸性の海に漂っていたハタハタの切り身達でありました。果たして、それから二週間後の樽あげの日。見栄えはとてもいいんです。見栄えだけは。だけれども樽あげは、漬け込まれた寿司をしゃもじで少しずつ樽から取り上げる訳ですが、しゃもじを動かすたびに、ハタハタの皮は破れて身はとろけ、背骨が離れていきます。かつ、当然のことながら強烈に酸っぱい。
崩れないようにどうにか取り出したハタハタで記録撮影
これは、職場での品評会へのエントリー作品
総勢17品!
わたくしの作品は下段写真の最上段右端。
驚いたころにネギを入れるレシピもある!
守破離の精神にのっとった結果、酸っぱくて、皮が破れ、背骨の離れる、誰も経験したことの無いオリジナリティーあふれるハタハタ寿司が出来上がりました。
すなわちこれ酸破離。